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踊ろうよ

ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)

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ローマ人の物語〈9〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) (新潮文庫)

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ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下) (新潮文庫)

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ローマ人の物語 (11) ユリウス・カエサル ルビコン以後(上) (新潮文庫)

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ローマ人の物語 (12) ユリウス・カエサル ルビコン以後(中) (新潮文庫)

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ローマ人の物語 (13) ユリウス・カエサル ルビコン以後(下) (新潮文庫)

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塩野七生カエサルが好きだと聞いてはいたけど、本当に好きなんですね^^という…。カエサルだけで文庫6巻ですよ…。愛が高まるととまらないですよねそうですよね。
私はファンブログとか読んでるとすぐその対象を好きになってしまう流されやすい人なんですが、案の定カエサルも大好きになってしまった。どうしてくれるんだ塩野七生
まあガリアとかブリタニアに攻め込んだことは今の道徳理念に当てはめればよくはないけど、当時は単に双方の正義を行使しただけでしょうからね。
それにしてもカエサル巻はとくにビジネス指南書の様相を呈すなあと思う。これから部下ができたりリーダーになる人は読んでおいたほうがいいです。私もまた読みたい。買おうかな。

以下指南書的なメモ。

かっこよくて見習いたいところ

どんな状況でも悲観するのでなく冷静に状況を見る(ガリア体制)
既成概念にとらわれないで現状を超マクロに見れる(元老院体制の限界)
人心掌握
スピード(的確に判断を下して動いていくスピード感、スピードを制するものが制す)
情報収集(カエサルの長い手)
首尾一貫としているところ(キンナの娘と離婚すれば許してやるとスッラに言われても、個人の私生活に政治といえども立ち入るべきでないという考えから(あくまで著者の予想だが)、そうしないと追われる身となるにも関わらず18才ながら否と答えた。)
女にモテただけでなく、一度も恨まれなかった稀有な才能(構成の歴史家ですらみな魅了されてまうらしいですよ)(愛人を何人も作っても喧嘩にすらならなかった)(女の誰からも恨まれなかった)(女が何よりも傷つくのは男に無碍にされた場合である・公然の愛人)

塩野さんはきっとクラッスス嫌いなんだろうな…

クラッススの見習えないところ

・自腹を大胆に切れない(遠征に軍団が足りないとき)
・後先考えず私利私欲に走る(略奪に走った、お金ほしさに)(部下は上司を見て育つので似たような部下になってしまった)
・情報を積極的に集めない
・あせりすぎ(新兵の訓練もなく、戦役をはじめてしまった)
・時の利を生かそうとしない

あと、帝王学なのでビジネス指南にもなりにくいが、虚栄心と野心の話が興味深かった。
虚栄心:他者によく思われたい心
野心:他社によく思われなくてもやらなければならない思い
カエサルは 虚栄心<野心 ただ、どちらもめちゃくちゃでかかったところにカエサルたる所以があるのだと。