スパイダーマン!!
2011年卒の就活が始まっちゃたよ…。アーアー無い内定っす。とまぁのっけからネガティブにいってみたい気分でした。それにしても暇です。大学4年てこんなに暇なん??お稽古とか始めたほうがいいん?暇すぎたので本読んだよ。
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タイトルは「勝者の混迷」で、実際この時期は内乱で血もたくさん流れていくんですが、それでもスターの為政者が出てくるんだからローマはすごいなと思います。
6巻ではグラックス兄弟について書かれているが、塩野七生の考察はうならされます。限られた時間では難しいけど、こういうことも学校で習えればもっと歴史って面白いのにな、と思う。
しかし、と私はまたも考えてしまう。グラックス兄弟の改革が執政官や財務官としてでなく護民官として成された意味は、まったく無かったということになるのか、と。
やはりあった、と私は思う。紀元前に世紀のローマが抜本的な改革を必要としていたことは、体制内の人でもわかっていた。だが、それへの試みは、元老院という「現体制」殻は成されなかったのである。ということは、元老院はもはや、現状に柔軟に対応する統治能力に欠けていたということになる。
共和政ローマの興隆は、一人の英雄の力によるのではなく、多くの人々が試行錯誤しながらもつくりあげた、国家運営上のシステムにあったというのが、研究者の間でも定説になっている。交流が個人の力ではなくシステムに負っていたのならば、混迷も、個人の力量の衰えではなく、システムによらねばならない。
(中略)
ティベリウスとガイウスのグラックス兄弟は、兄が七ヶ月、弟は二年の実働期間しかもてなかったにしても、そしてその間に実行された改革のほぼすべてが無に帰してしまったとしても、成長一路であった時代を終って新時代に入ったローマにとって、最初の道標、つまり一里塚を打ち立てたのである。
これが彼らの、歴史上の存在理由である。なぜなら、ローマ人も紆余曲折はしながらも、結局は彼らの立てた道標の示す道を行くことになるのだから。
教科書では「ローマの民主的な改革を行った人→グラックス兄弟」くらいしか習わないから、グラックス兄弟の改革のその後、そしてローマにとっての意味を知れてよかった。
7巻では保守派スッラの自分で考えたという墓標が載っていた。
「味方にとっては、スッラ以上に良きことをした者はいなく、敵にとっては、スッラ以上に悪しきことをした者はなし」
かっこいい。